月明かりの下で。
月周辺の雲がやけに綺麗だ。灼熱の太陽とはちがい、月の光は柔らかい。世界中のどこからでも見える、いつもと同じ月。不思議と安心してしまう。この地球という惑星に生まれたから月が見える。月に生まれていたら月はみえない。僕たちは地球に生まれているから、地球はみることができない。何か不思議な感じがする。宇宙飛行士はみることができるけれど、僕はならない-というよりなれないだろう。
七尾旅人。このアーティストが好きだ。好きな人ーあやかさんーに教えてもらったギターを弾く歌手だ。静かな夜の街にぴったりな音だ。
私たちは旅がらすなのよ。
そんなフレーズが頭の中でパッと浮かんでくる。このセリフは神様のボートにでてくるセリフだ。
旅が好きな僕、さてこのまま僕はどこに向かっているのだろう。このままどこに行きたいのだろう。そんなことは僕にはわからない。ただわかっていることは、神様のボートに乗っている、ただそれだけだ。